2019.04.17
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事業承継について
こんばんは!副代表の加古です。
最近、事業承継についてクライアント様より質問が重なったので、今日は「事業承継について」記事にしたいと思います。
1.事業承継とは?
事業承継とは、会社の経営資源と資産を後継者へ円満に引き継ぐことを言い、少子高齢化社会をむかえたいま、中小企業にとって事業承継は重要な経営課題となっています。
また、ひと言に事業承継といっても承継する内容や方法は様々で個々の会社状況に合わせた対策が必要です。
2.なにを承継するのか?
事業承継を行い、将来も円滑に事業を営んで行くためには、経営者が長年に渡り培ってきたあらゆる経営資源を後継者に承継することが必要となります。承継するものは、大きく「人(経営)」、「資産」、「知的資産」の3つです。
①「人(経営)」とは、経営者と後継者間の対話を通じた経営理念の承継や、現場から経営まで幅広い経験を通じた後継者教育を言います。
②「資産」とは、経営者の個人資産や負債、保証関係も含め、いつどのように後継者に引き継ぐか検討します。また、後継者が安定的経営をするために、後継者に自社株式を承継させなければなりません。
③「知的資産」とは、後継者との対話を通じて、経営理念、経営者の信用、取引先との人脈
、従業員の技術・ノウハウ従業員や取引先との信頼関係も引き継いで、円滑に事業承継を行います。
3.誰に承継させるか。
後継者の選定は、事業承継の第一歩で重要なテーマです。誰に承継させるかという視点で分類すると、次の3つがあげられます。
①親族への承継
早い時期から、経営者と後継者の二人で、事業承継に向けた取組を始めます。経営者の想いや経営理念を共有することが重要です。子供や親族への事業承継は、会社の所有と経営を一体的に引き継ぎやすいため、早期の取組によりスムーズな事業承継が期待できます。
②役員・従業員への承継
従業員が後継者となる場合、経営者に近い場所で経営に関与してきた、いわゆる「番頭さん」にバトンタッチするケースが多いです。
③社外への引継ぎ(M&Aなど)
後継者を確保できない場合、他の企業や個人といった第三者に引き継ぐ方法(M&A等)があります。
「①親族への承継」「②役員・従業員への承継」にあたっては、経営者が一人で候補者の見当を付けておくだけではいけません。事業承継は後継者候補にとっても人生に大きな影響を与えるものです。後継者とコミュニケーションを取りながら、事業承継への同意を得た上で次期経営者として必要な育成を進めます。
4.事業承継の方法(代表例)
後継者が決まれば、次のステップとして下記にあるような経営権の譲渡、資産の移転を行っていきます。
①自社株式を後継者へ譲渡します。
②代表取締役を変更します。
③個人所有の経営資産を移転します。
5.最後に
円滑に事業を承継し、会社を発展させていくためには、長期的・計画的な対策が必要となります。また、事業承継は、法律上の問題や納税まで細心の注意が必要で、後継者・従業員・取引先など全てにおいて配慮を要しますので、まずは無料法律相談までお気軽にご連絡下さい。