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  • 2021.04.09
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民法改正(配偶者居住権④)

こんにちは、田中です。
以前からの続きです。

 

配偶者居住権を遺言で相続させる場合に注意すべきことがあります。

 

 

結論として、遺言によって配偶者居住権を取得させるには、遺贈によることが必要であり、特定財産承継遺言によることはできない、とされています。

 

まず、遺贈とは、遺言によって財産を譲与することを言います。
説明が難しくなるので割愛しますが、被相続人から遺贈を受けたとしても、受遺者(遺贈を受けた人)は断る(=放棄する)ことができます。

 

次に、特定財産承継遺言(相続人に対する、相続させる旨の遺言)とは、相続人に対する財産の承継先を指定するものとなります。
そのため、特定財産承継遺言の場合、相続人は指定された財産を必然的に承継することになります。

 

では、配偶者居住権を遺言で取得させる場合に、なぜ特定財産承継遺言ではダメなのでしょうか?

 

仮に、特定財産承継遺言による取得を認めることとすると、配偶者が配偶者居住権を希望しない場合にも、配偶者居住権のみを拒むことができないという不都合が生じるからです。

 

上記のとおり、特定財産承継遺言の場合は、指定された財産を“必然的に“承継しなければなりません。

 

そのため、配偶者居住権を拒むために、相続全部を拒まないといけなくなる(=相続放棄をしなければならなくなる)という不都合が生じます。

 

そこで、配偶者居住権を望まない配偶者のために、配偶者居住権だけを拒むことがてきるようにするため、特定財産承継遺言によって配偶者居住権を取得させることはできない、とされました。

 

配偶者居住権を取得させるために遺言を作る際は、注意が必要となります。