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  • 2021.02.24
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利益相反取引

こんばんは、佐﨑です。

 

本日はタイトルの通り、「利益相反取引」について書いてまいります。

 

まず「利益相反取引(りえきそうはんとりひき)」は、
会社法の第356条において規定があり、制限が加えられております。

 

これがどんなものかといいますと、その名の通り
不動産の売買などにおいて一方の利益が他方の利益と相反する取引です。

 

これではなんのこっちゃだと思いますので、具体例を挙げます。

 

実務でよく出てくるのは、会社とその取締役が不動産売買をするときなどです。
「など」と言いましたが、嘘です。ほとんどこれです。

 

内容は以下のようなもの。
A株式会社の取締役Bは、自身が個人で所有する不動産甲をA株式会社との間で
売買して、名義をA株式会社に変更しようとしています。

 

逆もよくあります。

会社が持つ不動産を取締役個人が買い受ける、といった場合ですね。

 

こういった場合が利益相反取引とみなされます。
(もちろんこの他にも利益相反取引となる例はたくさん存在しますが、
先に書いたように代表例ですね。)

 

 

ふーーんという感想を持たれるでしょうが、ここで冒頭の言葉を思い出してください。
「利益相反取引は、会社法の第356条において規定があり、制限が加えられております」

 

利益相反が生じている場合には、通常のように登記手続きを進めることができません。
なぜ制限を加えられる必要があり、その制限とはなんなのでしょうか。

 

 

先ほどの例をもとに順を追って見ていきます。

まず制限を加えられる理由、つまり問題点ですが、

 

通常の不動産の売買は、不動産を売る人がいて、買う人がいるというもので、
両者が売買契約を結んで、どこそこの土地をいくらで買いますよ、というものです。

 

当然両者は不動産業者同士であったり、建築会社と個人のお客様であったり様々ですが、
別人であることが普通です。

 

では先ほどの例はどうかと申しますと、
取締役は会社を代表して、不動産を買い付けたりすることができます。

ここでA株式会社を代表して、取締役Bが自身のもつ不動産を購入するとなると、
当事者が実質的に同じ人物になりませんか。

 

法人の代表者としてのBと、不動産の売主としてのB、二つの顔を用いて、
売買契約を締結することができます。

 

ここで問題が発生します。
悪知恵の働く方は容易に想像ができるでしょう。

「自分が持っている不動産を相場より高く会社で買い付けて、利益を上げよう!」

と、こういうことができてしまいます。

 

 

つまり、取引の一方として、より利益をあげるために、他方の利益を犠牲にする取引が
利益相反取引だといえるでしょう。

 

そこで会社法は制限を設け、そういった取引の場合は、
取締役会や株主総会などの会社内の機関で承認を受けたことを証明することを必要としています。

 

実務では、登記申請の際に、取締役会(株主総会)議事録など作成、追加添付して、
印鑑証明書とともに法務局へ提出してその証明とします。

 

私に似合わず些か真面目なお話になりましたが、今回はここまでにしておきます。

なぜこのタイミングでこの話題を取り上げたか、その理由を最後に申し添えます。

 

 

なんとなくです!!
それではまた次回!