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  • 2020.10.13
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家族信託と登記留保

こんばんは。加古です。

 

家族信託契約において、不動産を信託財産とした場合は、信託契約の締結後に当該不動産登記簿に信託したことを反映させる登記手続を行います。

 

この登記手続きは、委託者から受託者に対する「所有権移転」と言う形をとり、受託者は登記簿上、受託者との肩書で住所と氏名が記載されます。

 

さらに登記簿には、「信託目録」と言って、家族信託契約書の中から①信託の目的、②受託者の権限、③信託の期間や終了事由など、重要な箇所を抽出して記録します。

 

信託登記の申請に際しては、登録免許税と言われる税金を納めなければいけません。登録免許税は、不動産の固定資産税評価額に一定の税率0.4%(原則)を掛けた金額です。

例えば、固定資産税評価額1,000万円だとすると、登録免許税は、4万円となります。

 

土地・建物の固定資産税評価が高額となる場合、登録免許税だけで数十万、時には百数十万となるケースがある中で、家族信託のコストを低くするため、家族信託契約をしてもしばらくは信託登記をしたくないとのニーズがあるようです。

 

○信託登記の留保は可能か?

家族信託契約を締結し、委託者の財産を預かる受託者には「分別管理義務」があり(信託法第34条)、自分の財産と信託された財産は分けて管理する責任を負います。

 

自分の財産の分けて管理するとは、登記や登録することができる財産は、登記・登録を行わなければならないと言うことです。

 

そのため、不動産については信託登記をしていなければ分別管理義務違反となる可能性があります。

 

このことは、登録免許税の多寡に関係ありませんので、仮に登録免許税が安くても信託登記をするべきです。

 

<信託法第34条>
第34条(分別管理義務)
受託者信託財産に属する財産と固有財産及び他の信託の信託財産に属する財産とを、次の各号に掲げる財産の区分に応じ、当該各号に定める方法により、分別して管理しなければならない。ただし、分別して管理する方法について、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。

 

 

そして、この信託登記をする義務は、家族信託契約に別の規定を定めても免除することは出来ません(信託法第34条2項)。

 

 

○最後に

上記のとおり家族信託では、多かれ少なかれコストが掛かってしまいますが、家族信託を導入すべきであるのに信託登記における登録免許税などのコストが障壁となって、家族信託の導入しないことは避けるべきだと思います。

 

コストが障壁となっている方は、一度ご相談下さい。信託する財産を取捨選択するなど想いが叶うよう我々アストラが提案致します。