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  • 2020.06.12
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民法改正(相殺2)

こんにちは、田中です。

前回の続きで相殺の改正事項についてです。

 

AとBとの間で、お金の貸し借りがありました。
逆に、AもBにお金を貸していました。
このBの債権者であるCが、BのAに対する債権を差し押さえた場合、この差し押さえられたBのAに対する債権と、AのBに対する債権を相殺することができるか、という問題があります。

 

旧法の文言上では、Cの差し押さえの後に、AがBに対して取得した債権をもって相殺することはできませんでした。

そうすると、この条文を反対解釈して、Cの差し押さえの前にAがBに対して債権を取得していれば、その債権をもって相殺できると考えられていました。

 

そこで、今回の改正で、差し押さえ前に取得した債権をもって、差押債権者に対抗することができる旨を定めています。

 

また、旧法の趣旨からすると、上記の事例でCが差し押さえの時点で、AのBに対する債権が実際に発生していなくても、契約等の債権が発生する原因さえあれば、債権発生後に相殺することで、Aの保護ができると考えられていました。

 

そこで、Cの差し押さえ後にAがBに対して債権を取得した場合であっても、その債権が差し押さえ前の原因に基づいて発生している場合には、Aはこの債権をもって相殺することができることになりました。

 

実務上、例えば、差し押さえ前に締結されていた賃貸借契約による、差し押さえ後に発生した賃料債権や、差し押さえ前に主債務者の委託に基づいて保証していた場合に、差し押さえ後に発生した事後求償権が考えられます。