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2019.11.08

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孫への金銭贈与と家族信託

こんばんは!加古です。

 

今日は、金銭の贈与と家族信託についてです。

 


 

〇判断能力が衰えた後の贈与

 

祖父が孫のために大学費用や住宅費用を贈与しようと思っていても、判断能力が衰えてしまうと、贈与することはできません。

また、成年後見人を選任したとしても、成年後見制度は本人(本ケースでは、祖父)の財産を守るための制度であり、財産を運用したり、組み替えたりすることが目的ではないため、原則として、祖父の財産を贈与することはできません。

 

つまり贈与する時に、祖父に判断能力がなければ贈与できないことになります。

 

その備えとして家族信託の活用が考えられます。

 

〇家族信託の活用

 

祖父を委託者兼受益者、父を受託者として、預金(贈与する資金を含む)の一部を信託します。自宅や手元に置いておきたい預金は信託しません。

 

そして、孫が住宅を取得する条件、又は孫が大学に入学する条件で受益権の一部を取得するよう定め、信託財産からそれぞれの資金の給付を受けるようにします。

 

家族信託契約であらかじめ、決められた金額を給付できるように定めておけば、祖父の判断能力が衰えても給付することができます。

また、信託契約で決めた金額以上は給付できないので、悪用されることもありません。

 

このように、家族信託を利用した教育資金贈与や住宅資金贈与についてはメリットがありますが、贈与税の非課税制度との兼ね合いから税理士さんと協力して進めて行くことが不可欠です。

 

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