2020.07.22
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中日新聞掲載「空き家の管理と家族信託」
こんはんば。加古です。
本日(7月22日)の中日新聞にの朝刊「教えて先生 司法書士 相談コーナー」にQ&Aが掲載されました。
認知症の症状が見受けられるお父様の空き家の管理についての質問です。
〈質問〉
両親が高齢の為、私の家で同居することになりました。そうすると実家(父所有)が空き家となります。父が管理できなくなる前にしておいた方が良いことを教えて下さい。
〈回答〉
実家が空き家のままですと、老朽化、火災、害虫の被害や資産価値の低下など様々な問題が起こることが考えられます。対策をしようにも、お父様が認知症となってしまった後では、所有者でないご相談者様が対策することは困難です。
そこで家族信託が考えられます。家族信託とは、親が子に財産を託し、その管理処分を任せることです。具体的には、お父様がご相談者様に実家を託し、託されたご相談者様は、ご自身の判断で実家を修理、賃貸、売却などすることができます。賃貸や売却で得たお金はお父様の生活・入院費等に充てることができ、また、お母様を第二受益者(託した財産から経済的利益を受けとる者)としておけば、お父様がお亡くなりの後も、ご相談者様が託された財産から、お母様の生活・介護等の費用に充てることができます。
家族信託は、契約なので、ご両親に契約できる判断能力がないと有効にできません。早期の対策が後々のトラブルを回避することにつながります。
8月も掲載される予定ですので、掲載されたらブログで紹介させて頂きます。