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  • 2020.11.17
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受益者連続型信託について

こんにちは。加古です。

 

これまで家族信託のブログについては、ご本人一代限りの家族信託に関する実務・法務・税務に関する説明をしてきました。

 

今日は、委託者が二代目・三代目と財産の承継させることができる家族信託の仕組みについてです。

 


 

家族信託では、信託法91条に規定する仕組み使うことで、二次相続以降の財産の承継先を指定(「受益者連続型信託」と言います。)することが可能となります。

 

より具体的には、現受益者の有する信託受益権(信託財産から給付を受ける権利)がその受益者の死亡によって、あらかじめ指定された者に順次承継される旨の定めのある家族信託が「受益者連続型信託」です。

 

この「受益者連続型信託」は、遺言では対応できない跡継ぎ遺贈が、家族信託を活用することで可能となるため、家族信託の有効性の一つとされています。

 

 

跡継ぎ遺贈とは、「自分が所有する財産の承継先として、所有者の相続人(一次承継先)だけでなく、その相続人の亡くなった後(二次承継以降)の複数世代にわたる承継先の指定する方法」がありますが、その有効性について意見が分かれており、実務上はその効力を否定される可能性が非常に高いです。

 

したがって、安心して利用できる方法ではありません。

 

裁判所の判断においても、「有効である可能性がある点が示唆されている」だけであり、明確に有効とはしていません。

 

 

なぜ、家族信託を使えば二次相続以降の財産の承継先を指定することが出来るのでしょうか?

 

民法と言う法律には、「人は何人からも妨害を受けることなく自分の所有物を自由に使用・収益・処分ができる」と言う「所有権絶対の原則」があります。

 

自分の所有物は自分しか次の承継先を指定出来ないと言うルールです。

 

つまり、財産を受けた者は、前所有者の想いに拘束されることなく、受け取った財産を自由に処分出来るのです。

 

一方、家族信託を使うと、所有権が「信託受益権」という債権(利益を受ける権利)に変わります。

債権には所有権と言う概念がありませんので、所有権絶対の原則も適用されません。

 

これによって、委託者が次の世代だけでなく、更に次の世代までの承継先を決めることが出来るのです。

 

 

〇最後に

「受益者連続型信託」を利用することで、二代目以降も道筋を決められるので、様々な希望が叶えられるようになりました。

 

ただし、注意点もありますので、次回は「受益者連続型信託の注意点」について書きたいと思います。