司法書士/土地家屋調査士アストラグループ
名古屋で家族信託・民事信託・任意後見契約・認知症対策・相続対策
のことなら司法書士法人アストラ
052-212-8956

BLOG
ブログ

ホーム > ブログ
  • 2019.12.20
  • ブログ

ご高齢者と家族信託の注意点

こんばんは!加古です。

 

家族信託が一番活用される場面として、ご高齢のご両親が自分で財産の管理をすることが難しくなった場合、その子供が代わって両親の財産の管理・処分をできるようにしたい行いたい、と言う要望が良くあります。

 

しかしながら、その財産はあくまでもご両親のもので、子供のものではありませんので、子供が自由に親の財産を管理・処分することはできません。

 

家族信託では、親の財産を管理・処分することが適法にできるわけですが、注意点が沢山あります。

 

今回は、ご高齢のご両親の財産管理に家族信託を利用する際の検討すべき点や注意すべき点を改めて解説していきます。

1.家族信託を利用する場合の注意点
(1)ご両親がお亡くなりになると、相続について兄弟姉妹(相続人)などと争いとなる可能性があります。

兄弟姉妹などの他のご家族は親の相続人となる人です。そして、家族信託をする親の財産は、相続財産として子供達に承継される予定のもので、この親の財産を承継できると期待されている他のご家族もいます。

 

他のご家族に何ら相談しないまま家族信託契約をしてしまうと、ご両親の相続が発生した時に、この期待しているご家族が不満を持ち、争いになる可能性があります。

 

ご家族と争いになってしまっては、家族信託をした意味が無くなってしまいます。何よりご両親の想いを実現させることが出来ません。

 

したがって、ご家族にも、家族信託を理解し承諾してもらう必要があります。

 

(2)ご両親に判断能力が無い場合は、家族信託の利用出来ない恐れがあります。

家族信託契約の主となる当事者は、委託者となる親と受託者となる子供です。

 

判断能力がないとなぜ家族信託が利用出来ないのか・・・それは「契約」の本質は、「契約内容を理解し、契約を結ぶ」と言う意思の合致が必要だからです。

 

したがって、委託者である親が認知症などにより物事の判断能力が衰えてしまい、信託契約の理解が難しい場合は、「意思の合致」が無いため、家族信託を利用する事が出来ません。

 

2.回避方法
(1)家族関係、親の財産状況をきちんと資料にする。

家族信託に限りませんが、財産管理を進めて行くには、ご家族の構成・状況や財産をきちんと整理し把握しておいて頂くことが重要です。

 

ご自身でも把握しきれていない財産がある事も考えられるからです。

 

そして、ご家族の方の状況や性格、どのような生活を送っているのかを把握して頂いていると、我々にご相談いただく際に重要な情報となります。そして、より良い家族信託・その他財産管理や承継についてトータル的なアドバイスが可能となります。

 

(2)他の家族にも相談して一人だけで決めないようにする。

上記のとおり、受託者であるお子様一人だけで家族信託を進めると、他の家族から反感をかってしまう恐れがあります。これが将来の相続において揉める原因になってしまいます。

 

そのため、一人で家族信託を進めるのではなく、他の家族の方の理解や協力が得られるように、ご家族全員で相談しながら進めましょう。

 

(3)家族信託に精通している専門家に相談を行う。

家族信託は様々なメリットがありますが、複雑な仕組みであり適切に家族信託契約をしないと、想い通りの財産管理・承継が出来なくなるので注意が必要です。

 

誰にも相談せず、ネット情報や参考書などそのままに家族信託をしてしまい、取り返しのつかない損害が発生するケースも発生しています。

 

したがって、家族信託を検討されている場合は、必ず専門家に相談して下さい。