2019.04.26
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高齢者の不動産売却
こんにちは、田中です。 高齢者の方が所有する不動産を売却する際に注意を要する場合があります。 私共、司法書士は、不動産の代金支払(決済)時に本人確認・意思確認をします。 そして、名義変更(登記)に必要な書類に不備がないことを確認して、買主様に「代金を支払って大丈夫です。」と伝えます。 その際に、所有者の方の売却の意思を確認することができないと、決済を中止せざるを得なくなります。 つまり、売主様が認知症の場合、症状によりますが不動産の売却をすることが難しくなります。 では、このような場合、どのようにして売却していくのでしょうか? まず、家庭裁判所に成年後見人の申立てをしなければなりません。 成年後見人とは、家庭裁判所により選任され、本人に代わって財産を守る役割を担います。 「守る役割」とあるように、基本的に財産を処分することは難しいです。 このことから、成年後見人が選任されると、自宅不動産を売却するには家庭裁判所の許可が必要となります。 例えば介護費用を捻出しようと自宅不動産を売却しようと考えても、裁判所が許可しない限り売却ができなくなります。 したがって、高齢者の方の財産を管理、処分していくために、事前に準備をしていく必要があります。 それが、家族信託や任意後見契約等になります。 これらについては、また詳しく書きたいと思います。
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